(仮訳)北米西部で採集された新種Neoalbatrellus subcaeruleoporus
Audet, S. & Luther, BS., 2015. Neoalbatrellus subcaeruleoporus sp. nov. (Scutigeraceae) from western North America. Mycotaxon. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2015/00000130/00000004/art00028 [Accessed May 4, 2016].
【R3-02897】2016/05/05投稿

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3行まとめ

北米西部(米国およびカナダ)において採集された菌を検討し、Neoalbatrellus subcaeruleoporusとして新種記載した。
本種はハンノキ属植物の樹下に発生し、子実体が青色を帯び、類似するNeoalbatrellus caeruleoporusとは分布や子実体の色、担子器や担子胞子のサイズ、呈色反応などが異なっていた。
また、3種のNeoalbatrellus属菌の検索表およびアメリカ・ヨーロッパ産の広義Scutiger属菌の検索表を掲載した。
USA. Washington state, Yakima Co., Bumping Lake Road, in William O. Douglas Wilderness across the footbridge from Soda Springs Campground

(新種)

Neoalbatrellus subcaeruleoporus Audet & B.S. Luther
語源…Neoalbatrellus caeruleoporus類似の/帯青色の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Neoalbatrellus caeruleoporus(アオロウジ)
カナダおよび米国に分布する
形態的に類似している(混同されてきた)
子実体が新鮮時青色を帯びる
傘表面にニス状光沢を欠く
肉が朱橙色に変色する
生殖菌糸にクランプを多数有する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米西部ではなく北米東部に分布する
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が淡青色ではなくより濃色の帯灰青色~帯紫色
本種と異なり傘が褐色または褐色~黒色ではなく褐色に変色する
本種より管孔が長い
本種と異なり管孔が傘と同色またはより淡色ではなく帯灰青色
本種より孔口のサイズがやや大きい
本種ほど孔口が円形~多角形でない
本種ほど孔口の壁が厚くない
本種と異なり無柄ではなく幼時側生する柄を有する
本種と異なり肉が白色~淡褐色ではなく白色
本種と異なり肉がKOHで淡い帯桃肉桂色に変色するのではなく変色しない
本種と異なり肉がNH4OHでごく淡く変色または淡い帯桃肉桂色に変色するのではなく変色しない
本種と異なり肉がグアヤク脂で変色しないのではなく緩やかに青色に変色する
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
本種と異なり担子器の嘴状突起が比較的長いのではなく小型
本種と異なり粘質原菌糸を欠く
Neoalbatrellus yasudae(ヌメリアイタケ)
子実層托が淡色
傘表皮の菌糸が帯褐色の樹脂状物質に覆われる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり傘表皮に密に凝集した洋梨形の細胞を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される